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Soraでディスニーキャラクターの動画生成解禁!OpenAIとディスニーがまさかの大型提携
他にも...OpenAIがエクセル・パワポ作成が得意な新モデル「GPT-5.2」をリリース

NoLang運営チームよりお届けしている、Mavericks AIニュースをご覧いただきありがとうございます!

📚 目次
1. 直近のビッグニュースTop 3
① OpenAIとディスニーが大型提携。Soraでディスニーキャラクターの動画生成が解禁へ
② OpenAIが新モデル「GPT-5.2」をリリース、エクセル・パワポ作成能力が大幅に向上
③ CursorがFigmaライクにwebページを編集できる「Visual Editor」をリリース
2. SNSで話題のAIツールをピックアップ!
① Google AI Studio Gemini TTS
② Suno
1. 直近のビッグニュースTop 3
① OpenAIとディスニーが大型提携。Soraでディスニーキャラクターの動画生成が解禁へ
生成AIに関する著作権問題に関して、衝撃的なニュースが舞い込んできました。
ウォルト・ディズニー社が米国時間12月11日、OpenAI社との提携を発表しました。3年間のライセンス契約を締結すると共に、OpenAI社に10億ドルの株式投資を行い、さらに追加株式を購入するワラントも受け取るとのことです。
今回のライセンス契約について、特に押さえておくべきポイントは以下の通りです。
・OpenAI社の動画生成AI Soraにて、ディズニー・マーベル・ピクサー・スター・ウォーズの200以上のキャラクターを活用し、ユーザーがショート動画を生成・共有できるように
・画像生成AI ChatGPT Imagesにおいても同様に、ディズニーのIPを使用して画像を生成できるように
・Disney+でファンによってAI生成された動画を配信するなど、ディズニー社は、OpenAI APIを活用して新製品・ツール・体験を構築していく

Soraによって生成されたディズニーキャラクターが映った動画。左からR2-D2(スターウォーズ)、スティッチ、ライトニング・マックィーン(カーズ)
(ウォルト・ディズニー社)
「ミッキーマウス」「トイ・ストーリー」「アナと雪の女王」「ダース・ベイダー」「アイアンマン」など、誰もが知る有名キャラクターや作品がライセンス契約対象に名を連ねています。なお、タレントの肖像・声は含まれておらず、キャラクターのビジュアル面に絞った利用が認められた形です。
遡ること今年9月、OpenAI社がSora 2をリリースした直後、有名な日本のIPキャラクターはほぼ例外なく生成できたのに対し、一部企業のIPキャラクターのみが生成できないという現象が見られました。その背後では、既にこのようなライセンス交渉が水面下で進められていたと考えられます。
生成AIによる著作権問題を巡っては、AI企業とIP保有企業がライセンス契約を締結する動きが加速しています。特に音楽生成AI分野ではこの2ヶ月で大きな動きがあり、業界2トップのSuno、Udioの両社が、それぞれ著作権侵害で訴訟を受けていたワーナー・ミュージック・グループ、ユニバーサル・ミュージック・グループとの和解並びに業務提携を発表しました。

10月29日、Universal Music GroupはUdioとの戦略的合意を発表した
(Universal Music Group)
ただしディズニー社は、許諾を得ていないIPキャラクターの生成に対しては依然として厳格に対処する姿勢を崩しておらず、全てを和解で収める気もないようです。
実際OpenAIとの提携と日を同じくして、ディズニー社がGoogle社のAIシステムによって著作権で保護されたキャラクターを生成できるとして、侵害行為の停止を求めたと米エンターテインメント専門誌Varietyが報じています。
他にも同社は、以前から画像・動画生成AIの開発で知られるMidjourneyを訴訟しており、またキャラクターとのチャットサービスを手掛けるCharacter.AIに対しても、キャラクターの削除を求める通告書を送付しています。
今回の一連の動きは、IPキャラクターを「AIモデルの出力から外せるかどうか」という二極化された戦いはもはや時代遅れになりつつあることを示唆しています。今後はIP保有企業とAI企業それぞれが、時には一時的な著作権侵害や訴訟を交えながら、いかに良い条件でIPキャラクターを生成する権利を提供・獲得できるかというせめぎ合いが激化していくことが予想されます。
💡 ウォルト・ディズニー社の発表によれば、ディズニーキャラクターを活用した、SoraやChatGPT Imagesによるコンテンツ生成は、2026年初頭から可能になる見込みです。
② OpenAIが新モデル「GPT-5.2」をリリース、エクセル・パワポ作成能力が大幅に向上
米国時間12月11日、OpenAIが新たなモデル「GPT-5.2」をリリースしました。今回のアップデートで注目したいのが、Excel・PowerPoint資料の作成能力が大幅に向上した点です。
例えばExcel作成を例にとると、必要な情報を収集して適切に構造化するのはもちろんのこと、セルの幅調整や色付けといったデザイン面も含めて、追加の手直しが必要ないレベルでこなしてくれます。

ChatGPT経由でGPT-5.2で生成したエクセルファイル。セルの色付けや幅調整までこなしてくれている。ただし後述するように、生成には15分近くがかかった。
実際、GPT-5.2は「GDPval」と呼ばれる、学術的な賢さではなく、「現実の仕事」における性能を計測する指標にて、GPT-5.1やGemini 3.0 Proといった従来モデルを大きく上回るスコアを達成しています。他のベンチマークでのスコア向上を見ても、「AIエージェントに関するムーアの法則」に従って、AIが自律的にこなせるタスクの規模はまだまだ拡大していくでしょう。

GPT-5.2 Thinkingと競合モデルのベンチマークスコアの比較
(OpenAI)
ただし、すでにデザインタスクで他モデルを圧倒する有能さを見せつけているGemini 3.0 Proとは異なり、日常業務でGPT-5.2が従来モデルを圧倒するユースケースは限定的になりそうです。
実際、ExcelやPowerPoint作成における品質向上は、PythonやJavascriptにおける特殊なスキル向上に起因していると考えられ、それ以外で非連続的な性能向上を示すようなユースケースはあまり発掘されていません。
また、これら資料の作成には10〜20分という時間が必要になります。処理できるタスクの規模が拡大しているのは確かですが、これほど大規模な作業を丸ごと任せられる機会は、コーディング以外の分野ではまだ多くありません。
そして実務でより多く発生する、何度もやり取りしながら細部を詰めていくような場面では、依然として私たちの意図を正確に聞き出す能力はさほど向上していないように感じられます。
現在AIが使えないと感じる原因は、AIが私たちと認識を擦り合わせる能力が高くないこと、そもそも必要な背景情報にアクセスできていないこと、受動的にしか動いてくれないことなど、ベンチマークでは計測できないものがほとんどです。Googleが今年の開発者会議で提示した、PersonalかつProactiveな(指示待ちではなく先回りして行動する)AIへの進化が、今後一層求められていくのではないでしょうか。
💡 GPT-5.2は、ChatGPT有料プランユーザーに向けて段階的にリリースされており、執筆時点で少なくともProプランで利用できることが確認できています。
③ CursorがFigmaライクにwebページを編集できる「Visual Editor」をリリース
AIコーディングエディターのCursorが、作成したwebページをGUIで直接編集できる「Visual Editor」機能をリリースしました。この機能では、色やサイズの変更、オブジェクトの位置調整といったデザイン編集をCursor上で完結させ、さらにワンクリックでコードへのアップデートまで完了させることができます。
Figmaのようなデザインツールとコーディング環境が融合した、まさに夢のような機能と言えるでしょう。

Cursor Visual Editorの機能説明
機能をさらに詳しく知りたい方は、以下のデモ動画をご覧ください。
従来、webページを完成させるためには、デザイナーがFigmaを使用してデザインを設計し、それを元にエンジニアがプログラムに落とし込む必要がありました。設計と実装は別々のツールで行われており、デザイン変更のたびに両者を行き来する必要があったわけです。
一方でこのVisual Editorを使えば、デザインとコードがCursorで一元管理され、本番コードを見ながらデザイナーが「その場で」様々な変更を試すことができます。
もちろん、HTMLベースのwebページはFigmaライクなオブジェクトと完全互換ではないため、編集操作には多くの制約があります。特にオブジェクトの位置変更は思う通りにいかないことが多く、まだまだ実験的な機能であることは間違いありません。
それでも、AIの性能向上によってデザインとコードの間にあった垣根は確実に低くなってきており、デザイナーがコードに直接触れるシーンは今後間違いなく増えていきます。その証拠に、Googleが先日リリースしたコーディングエディター「Antigravity」でも、デザイナーも主要なユーザー層として想定されています。来年以降、デザインとコーディングの一体化は一層進み、エンジニアとデザイナーの境界線は徐々に曖昧になっていくでしょう。
💡 CursorのVisual Editor機能はすでに全ユーザーに向けてリリースされています。
2. SNSで話題のAIツールをピックアップ!
Google AI Studio Gemini TTS (https://aistudio.google.com/generate-speech)
Googleの音声合成機能がアップデートし、性能向上
感情表現がさらに自然になったほか、日本語の読み間違いも減った
ポッドキャストなど、2人の話者が掛け合うような音声も生成できる
現在はプレビュー版であり、無料で試すことが可能

Suno (https://suno.com/)
世界で最も人気とされている音楽生成AIツール
日本語の曲の生成品質も高く、ほとんどの人がAI生成と見分けられない水準
無料ユーザーでもv4.5-allというモデルを使用でき、十分品質が高いほか、上位モデル「v5 preview」の曲も試し聞きできる
商用利用にこだわらなければ、無料でダウンロードも可能

さいごに
最後までお読みいただきありがとうございました。
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運営元の紹介
株式会社Mavericksは2023年、世界に先駆けてリアルタイム動画生成AIサービス「🐬NoLang」をリリースし、現在15万超のユーザーを抱えるまでに成長してきました。法人向けの展開も行い、法人プランのユーザー数は60社を突破しています。また、大手企業との協業や独自開発案件にも着手しており、唯一性の高い価値創出が加速しています。
今後、NoLangを中核に据えながら事業をさらに成長させるべく、エンジニア・デザイナー、営業・マーケティング担当、そして全方位で学生インターンの募集を開始しています。法人営業の担当や、SNS運用などに興味のある方も、ぜひこちらのフォームより一度ご応募ください。
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