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皆が待ち望んだGPT-5、ついにリリース!OpenAIはまた世界を変えたのか?
他にも...OpenAIがオープンモデル「gpt-oss」を公開!

NoLang運営チームよりお届けしている、Mavericks AIニュースをご覧いただきありがとうございます!

📚 目次
1. 直近のビッグニュースTop 3
① GPT-5がついにリリース!絶対におさえておきたい4つのポイント
② GPT-5のリリースが意味することと、今後のAIの進化を予測する重要な経験則
③ OpenAIがようやくオープンに。o4-mini水準のモデルを含む「gpt-oss」をリリース
2. SNSで話題のAIツールをピックアップ!
① ChatGPT GPT-5
② GPT-5 coding examples
1. 直近のビッグニュースTop 3
① GPT-5がついにリリース!絶対におさえておきたい4つのポイント
2023年3月にGPT-4が公開されてから約2年半。私たちがずっと待ち続けていたGPT-5が、米国時間8月7日、ついに全ユーザーに向けてリリースされました。以下の4つのポイントを押さえておきましょう:
(1)「誰が使っても良い回答が得られる」革新的なシステム
質問内容に適したモデルが毎回自動で選ばれるようになり、ユーザーがモデルを切り替える必要がなくなった
(2) 性能、速度、コスト全てにおいて優れている
業務効率化タスクをより高速かつ正確にこなせるようになったほか、Webアプリのデザインセンスが飛躍的に向上
(3) しかし残念ながら、知能面でのブレイクスルーは起こらなかった
GPT-5は確かに広範なタスクで「過去最高」の性能を発揮しているが、GPT-4やo1リリース時に見られた飛躍的な性能向上は達成されず
(4) それでも、AIエージェントの性能は着実に向上し続けている
それでもAIの性能が限界に達したとは断定できず、むしろGPT-5はコーディングタスクで「AIエージェントに関するムーアの法則」のベースラインを上回る性能を達成
GPT-5で最も注目すべきは、「モデルルーター」と呼ばれる、モデルを自動選択する仕組みの導入です。
OpenAIのシステムカードによれば、GPT-5にはほとんどの質問に回答する高速なメインモデルと、より難しい問題に対応する推論モデルの2つが搭載されており、例えばメインモデルにGPT-4oの後継モデル、推論モデルにo3の後継モデルが使用されます†。そしてユーザーからの質問ごとに、どちらのモデルを使うべきか、システムが自動判断してくれるのです。

モデルルーターの説明
(GPT-5で生成。webページの生成はかなり安定する一方、このような図解の生成に関してはレイアウト崩れることが多く、また位置・サイズの微調整にもかなり苦戦しました。)
私自身も実際にGPT-5を利用していますが、低くない確率でベストなモデルが選ばれており、簡単な問題はGPT-4oのように即答、難しい問題はo3に匹敵する品質で回答してくれることから、十分便利だと感じています。
これまでのChatGPTには、GPT-4o、o4、o4-mini、GPT-4.1、GPT-4.5といった長所・短所が分かりにくいモデルが搭載されており、これらを場面ごとに使い分けるのは至難の業でした。
また、ChatGPTはアーリーアダプターに留まらず幅広く浸透しており、世界的に見ても月間アクティブユーザーのうち無料ユーザーは95%程度に上ります(米Menlo Ventures調べ)。このような現状を踏まえると、今回のモデル自動選択機構の導入は一見地味ながら、ChatGPTの大半のユーザーに恩恵を与える価値あるアップデートと言えるでしょう。
もちろん、モデルの性能やコストパフォーマンスも申し分ありません。GPT-5はAPIにてコストの異なる複数バージョンをリリースしていますが、Latent Spaceによる評価では、性能とコストを考慮した「コストパフォーマンス」においてGeminiを上回りトップの座を奪還しています。

GPT-5系列のモデルが、性能・コストに関してパレート最適であると主張するグラフ
横軸(対数):100万トークンあたりのAPI費用。右に行くほど低い。
縦軸:LMSys Eloのベンチマークスコア。上に行くほど高い。GPT-5-mini, nanoに関してはLatent Spaceが独自に算出。
(Latent Space)
そしてコーディング性能も向上しており、特にフロントエンドのデザイン能力が飛躍的に進化しました。これまでデザイン面で一強だったClaude 4.0 Sonnetでも作成できないような洗練されたWebアプリケーションを生成することができます。

GPT-5で生成されたwebアプリ例(GPT-5 coding examples)
†使用制限に達すると、メインモデル、推論モデルともに下位モデルが使用されるようになります。
💡 GPT-5は無料ユーザーを含む全ユーザーに向けてリリースされていますが、いくつか注意点があります。詳しくは次のセクションをご覧ください。
② GPT-5のリリースが意味することと、今後のAIの進化を予測する重要な経験則
しかしGPT-5は私たちが待ち望んでいた、従来のAIとは一線を画した知能を持つ、これまでの常識を覆すような革新的なモデルではなかったことも事実であり、SNSは期待外れだという声で溢れました。
OpenAI o1のリリースは、推論モデルという新しいパラダイムを提示し、現在「AIエージェント」という形で社会に絶大な影響を与えています。一方で今回は、中長期に渡ってフロンティアを押し上げるような技術革新はなかったと言えます。やはりアーリーアダプターではなく、マスを対象にした大型リリースだったと言えるでしょう。
ただし今回の発表を受けて、AIの限界論を語るのはまだ時期尚早と考えられます。今年に入ってからAIエージェントはコーディング分野を中心に実タスクで指数関数的な性能向上を見せており、これは「AIエージェントに関するムーアの法則」として定量的に示されています。
AI研究機関METRによれば、コーディングタスク、コンピューター操作、自動運転といった10のベンチマークによる計測結果を鑑みると、7ヶ月毎にAIエージェントがこなせる(人間換算の)タスク時間は概ね2倍になっています。そして今回リリースされたgpt-5-thinking(o3の後継モデル)は、人間が2時間15分かかるタスクを50%の割合でこなせており、これはそのトレンドをも上回る結果となっています。

横軸:モデルのリリース日
縦軸(対数):各モデルが50%の割合で解けるコーディングタスクの難易度を人間の作業時間で定量化した値
GPT-5リリース以前は、緑の直線に示されているように、7ヶ月毎に2倍のペースで成長していくと予測されていたが、gpt-5-thinkingの結果はそのベースラインを上回っている
(OpenAIシステムカード)
OpenAIがo1のような「飛び道具」を持っている可能性は低くなってきましたが、AIエージェントの性能はまだまだ凄まじいペースで向上していくことが期待されます。
なおGPT-5のリリース以降、Proユーザーを除いてGPT-5系列以外のモデルにアクセスできなくなっていますが、この仕様変更に失望しているユーザーが少なからずいるようです。
GPT-5はGPT-4oより同調性が低くなるように設計されており、過度なお世辞を投げかけないように調整されています。これに対しReddit、Xといったソーシャルメディア上で、GPT-5は冷たく機械的で話し相手にならず「GPT-4oを返してほしい」という声が多く上がり、OpenAI CEOのサム・アルトマン氏が「4oの魅力的な要素を過小評価していた」と釈明する事態に至っています。
Wanted to provide more updates on the GPT-5 rollout and changes we are making heading into the weekend.
1. We for sure underestimated how much some of the things that people like in GPT-4o matter to them, even if GPT-5 performs better in most ways.
2. Users have very different
— Sam Altman (@sama)
10:58 PM • Aug 8, 2025
実際にGPT-5よりもGPT-4oを好むユーザーの割合がどれほどに及ぶのかは不明ですが、改めてAIが単なる業務効率化ツールに留まらず、あらゆる側面から私たちの生活に浸透し始めていることを知らしめる出来事でした。
③ OpenAIがようやくオープンに。o4-mini水準のモデルを含む「gpt-oss」をリリース
ChatGPTのリリース以降長らくに渡って「OpenAIはオープンでない」と批判され続けてきましたが、ついにその状況に変化が訪れました。米国時間8月5日、OpenAIがGPT-2ぶりのオープンLLM「gpt-oss」をリリースしたのです。
今回公開されたのは、gpt-oss-120bとgpt-oss-20bという2つのサイズ展開からなるモデル群です。中型モデルであるgpt-oss-120bは、OpenAI o4-miniに匹敵するベンチマーク性能を達成しています。これまで公開されたオープンLLMの中では最高水準となっており、さすがの性能と言えるでしょう。

gpt-oss-120bと他のOpenAIモデルの「Humanity’s Last Exam」ベンチマークにおけるスコア比較。
gpt-oss-120bは、その他にも、これまでoシリーズの評価に使われてきた、数学・コーディング・一般問題解決のベンチマークでo4-miniに匹敵するスコアを達成している(OpenAI)
またこれらのモデルは、比較的軽量なハードウェア環境で動作します。gpt-oss-120bは単一の80GB GPUで稼働可能であり、小型のgpt-oss-20bに至っては、o3-miniに匹敵する性能ながら、16GBのメモリを搭載したエッジデバイスでも実行でき、個人PCでも動作可能なサイズです。
どちらもSTEM、コーディング、一般知識に重点を置いたデータセットで学習されており、oシリーズ同様に推論機構を持っています。日本語でも動作し、コーディングや数学を得意とする一方、文章生成はあまり得意でないようです。

gpt-oss-120bに「中学生が書きそうなネットの書き込み」を出力させた結果。o4-miniがデフォルトトーンで出力する文章を文体だけ変えただけでは?と疑ってしまうようなリアリティに欠ける文章である。
一般的にモデルの重み公開には悪用の懸念がつきまとうものですが、OpenAIは公式発表の中で「安全性」に細心の注意を払ったことを強く訴えています。実際、攻撃者が悪意を持って生物学やサイバーセキュリティに関するデータを用いてモデルをファインチューニング(追加学習)しても、セーフティーガードが外れることがないことを一定の基準に基づいて検証しています。
今年1月にリリースされ、DeepSeekショックを引き起こした「DeepSeek-R1」をはじめ、中国発のオープンモデルが、最先端のクローズドモデルに迫る性能を次々と達成する一方で、企業利用にあたっては地政学的な懸念がつきまとう状況が続いていました。また、元々オープンモデルの最先端を担っていたMeta発のLlamaは、利用に当たっての制約の多さに加え、性能面でも競合モデルに遅れを取り下火になっていました。
それだけに今回のOpenAIのリリースは、独自のLLM基盤を求める国内外の企業、またオープンモデルの利用・開発を行う米国のエコシステムにとって、渡りに船と言える嬉しい発表となりました。
2. SNSで話題のAIツールをピックアップ!
ChatGPT GPT-5 (https://chatgpt.com)
無料ユーザーを含む全ユーザーに公開されたが、実際の仕様はプランごとに大きく変わる
例えばGPT-5のコンテキストウィンドウが異なり、Freeプランは僅か8kしかない。会話スレッドあたり、入出力合わせて約8000文字しか利用できないことになる
詳細はプラン比較ページに記載されている
o3のような振る舞いをしてほしい時は、後継に当たる「GPT-5 thinking」を利用するか、「GPT-5」で「深く考えて」などと推論を強制すると良い

GPT-5 coding examples (https://gpt5-coding-examples.vercel.app/)
GPT-5で生成されたwebアプリ例を一挙に確認できるギャラリー
各アプリの生成に使用されたプロンプトも確認できる
GPT-5はデザイン能力がこれまでのOpenAIのAIモデルと比べて飛躍的に向上しており、検証にあたって非常に参考になる
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さいごに
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今後、NoLangを中核に据えながら事業をさらに成長させるべく、エンジニア・デザイナー、営業・マーケティング担当、そして全方位で学生インターンの募集を開始しています。法人営業の担当や、SNS運用などに興味のある方も、ぜひこちらのフォームより一度ご応募ください。
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12:52 AM • Mar 17, 2025