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ChatGPT搭載AIブラウザがついに来た!OpenAIがChatGPTをさらに便利にするブラウザ「Atlas」リリース

他にも...AIエージェントが抱える「未解決のセキュリティ問題」とは?

NoLang運営チームよりお届けしている、Mavericks AIニュースをご覧いただきありがとうございます!

1. 直近のビッグニュースTop 3

① OpenAIがついにAIブラウザ「ChatGPT Atlas」をリリース!

OpenAI社が、AIブラウザ「ChatGPT Atlas」をMacOS向けにリリースしました。ひとことでまとめると「ChatGPTをどこからでも簡単に呼び出せるブラウザ」であり、検索、Webページの要約、メールの文章修正といったタスクを実行させることができます。

基本的な機能はPerplexity社の「Comet」やThe Browser Companyの「Dia」といった既存のAIブラウザと同じです。一方で、ただのAIアシスタントではなく、「ChatGPTそのもの」がブラウザに搭載されている点が、他のブラウザとの決定的な違いだと考えます。

通常のAIアシスタントとChatGPTとで、一体何が変わるのでしょうか?

ChatGPTはもはや単なるチャットツールではなく、画像生成、Deep Research、アプリ連携など、様々な機能が搭載された「AIアプリ」へと進化を遂げつつあります。Atlasでは通常のChatGPTと同じUIで、これらの機能をどこからでも呼び出すことができ、さらにチャット履歴はChatGPTとAtlasで完全に共有されます。

ChatGPT Atlasで新しくタブを開くと、Google検索ではなくChatGPTのチャット画面が表示される。画像生成やDeep Researchなど通常のChatGPTの機能も利用可能。
なお「Command + Return」によって、ChatGPTに聞く代わりにGoogle検索を行える。

つまりChatGPTのヘビーユーザーにとっては、慣れ親しんだUIで豊富な機能を利用でき、かつ履歴を一元管理できるという旨みがあるわけです。

またAtlasには「Operator」「ChatGPT Agent」と同じく、AIエージェントによるブラウザ操作機能も搭載されており、ECサイトでのショッピングやホテルの予約といったタスクを、クリックやスクロールを駆使して遂行してくれます。しかしこちらはまだ実験的な機能であり、速度の遅さから実用的とは言えません

AtlasのAgent modeでamazonで「水」の商品をいくつか検索し、それらの概要を要約するタスクを依頼した結果。3分間待機してようやく回答を得られた。

AIエージェントがブラウザ、ひいてはPCを操作できるようになれば、あらゆるPC作業をAIが代行してくれるようになります。このブレイクスルーを見越して、OpenAI、Googleをはじめとする多くの企業が多大なリソースを投下して開発に取り組んでいます。

しかしこの技術は、今まで我々が目にしてこなかった重大な危険と隣り合わせであることを、次節で解説していきます。

💡 ChatGPT Atlasは現在MacOSユーザー向けにリリースされており、Freeプランでも利用可能です。ただし、ブラウザを操作してくれる「Agent mode」はPlus Pro, Businessプランのユーザーのみに提供されています。

② AIエージェントが抱える「未解決のセキュリティ問題」とは?

例えばPerplexity社が開発するCometブラウザでは、罠が仕掛けられた画像をスクリーンショットして質問すると、質問を無視してGmailを開き、メール履歴を読み込んで、一部内容を攻撃者が運営するWebサイトに送信してしまうことが報告されています。

他にも、米SNSのRedditにある記事を要約するタスクを依頼すると、攻撃者のWebサイトにサインアップさせられてしまい、最悪のケースでは「銀行口座を空にされる可能性」があることが指摘されています

このような攻撃は基本的に間接的な「プロンプトインジェクション」によって行われています。この攻撃では、白いページに白い文字を書くなど、人間には気づかれないような形でWebページや画像に悪意ある命令を書き込みます。するとAIがそのページを読み込んだ時に、命令が注入されて攻撃者の意図したように動かせてしまうのです。

これまでのAIエージェントは文章やコードを書くことはあっても、インターネット上で書き込み操作をすることはほぼなかったため、このような脆弱性のケアは最小限で十分でした。しかし、PC操作エージェントに対しては言語による指示だけで簡単に攻撃できてしまいます

OpenAIの最高情報セキュリティ責任者であるDane Stuckey氏も、Atlasのリリースにあたり、セキュリティ対策に懸命に取り組んでいるものの、同時にプロンプトインジェクションが「未解決のセキュリティ問題」であると明言しています。

安全に使用するためには、書き手が信頼できるWebサイトのみにアクセスできるように制限するのが現実的ですが、AmazonやXといったWebサイトでも口コミ機能が悪用される可能性があることから、活用可能なケースはかなり限定されます。

ブラウザ操作AIエージェントの普及は、技術的な制約ではなく、こうしたセキュリティ問題がボトルネックになっていくのではないでしょうか。

③ 「バイブコーディング」の流行は終焉してしまったのか?

webトラフィック分析最大手のSimilarweb社が、今年10月までの生成AIツールのトラフィック分析結果を発表しました。特に興味深かったのが、AIエージェントのトレンドと共に飛躍的な成長を遂げた「AIコーディングツール」の分析結果です。

2024年末から2025年前半にかけて、BoltやLovableといった、自然言語で誰でもアプリを作成できるAIツールが急速に訪問者数を伸ばしました。これはOpenAIのoシリーズをはじめとする「推論モデル」の登場により、AIのコーディング能力が急激に向上したことに起因します。

Similarwebによる「DevOps & Code Completion」カテゴリにおける主要AIツールのwebトラフィック推移
Similarweb

一方で2025年7月以降は全体的にトラフィックが減少しているように見えます。ただしLovableの変動があまりに大きく、その影響を除いて考えれば、そこまで急激な冷え込みではないように思えます。

それでは、このようなアプリ作成AIツールはどのようなユーザーに使われているのでしょうか?Bolt開発元CEOのSimons氏によれば今年5月時点で約67%が非エンジニアであるとされており、デザイナー、プロダクトマネージャー、あるいはより広く一般の消費者ユーザーの利用が多いと考えられます。

実際、競合のLovableも一般消費者向けのInstagramマーケティングに注力して成功を収めたことで知られており、アカウントのフォロワー数は11万人を超えています。

今年後半になってからアプリ作成AIツールの成長が鈍化している一方で、上記グラフに含まれていないエンジニア向けのCLIツールが今年後半から台頭してきています。6月に「Claude Code」、「Gemini CLI」がリリースされたほか、OpenAIの「Codex」もアップデートを経て8月以降シェアを高めています。これらツールは3ヶ月単位で大きな性能向上を遂げており、AIに任せられるタスク規模は日に日に大きくなっていると感じます。

まとめると、今年前半は「バイブコーディング」というバズワードと共に、「アプリ作成の敷居を下げる」方向に急激な市場拡大が見られましたが、現在は落ち着きつつあります。一方、「アプリ開発業務を効率化」する方向へは2025年を通して着実に進化しており、今後も中長期に渡って生産性向上が期待できるのではないでしょうか。

2. SNSで話題のAIツールをピックアップ!

  • OpenAIがリリースしたChatGPT搭載のAIブラウザ

  • タブを新しく開くとGoogle検索ではなくChatGPTが現れる

  • またサイドバーからwebページについて質問したり、メール文をドラッグで指定して修正をお願いしたりすることもできる

  • MacOSユーザー向けに公開されており、Freeプランでも利用可能。ただしAIにブラウザを直接操作してもらう「Agent mode」はPlus, Proなど有料ユーザーのみが利用可能

  • 自然言語による指示だけで、非開発者でもwebアプリを作成できるAIツール

  • アプリの見た目だけでなく、データベース、認証といったバックエンド処理を行う本格的なアプリも構築可能

  • ワンクリックでwebページを公開したり、訪問者を分析したりする機能も搭載されていて便利

  • 無料でも毎日5クレジットが付与されるため、十分試すことが可能

さいごに

最後までお読みいただきありがとうございました。
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