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AIは今や核兵器。Mythos同等の史上最強AI「Claude Fable」公開も、米政府の要請によりわずか3日で提供終了。一体何が起きているのか?
Claude Codeで1日で1000ドル分消費...!トークン最適化の時代が到来しつつある

NoLang運営チームよりお届けしている、Mavericks AIニュースをご覧いただきありがとうございます!
今週は、Anthropic社の新AIモデル「Claude Fable 5」のリリースと、その公開停止をめぐって、世界のAI情勢が目まぐるしく動いた一週間でした。事態はいまも渦中にありますが、6月14日の執筆時点で判明している情報を、整理して網羅的にお届けします。

📚 目次
1. 直近のビッグニュースTop 3
① Anthropicが従来モデルとは一線を画すMythos級AI「Claude Fable 5」リリース!
② Claude Codeで1日で1000ドル分消費…!トークン最適化の時代が到来しつつある
③ 米政府からの指示で、Fable、Mythosがリリース3日で提供停止。一体何が起きたのか?
2. これだけは知っておこう!AIエージェントを使いこなすコツ
① トークン最適化のために、セッションをこまめに切り替える
1. 直近のビッグニュースTop 3
① Anthropicが従来モデルとは一線を画すMythos級AI「Claude Fable 5」リリース!
米国時間6月9日、Anthropic社が新たなAIモデル「Claude Fable(フェイブル) 5」をリリースしました。安全上の懸念から一般公開が見送られていた「Claude Mythos(ミュトス) Preview」の発表から2ヶ月。満を持しての登場となりました。
同社の発表を端的にまとめるなら、Fableモデルは「ガードレール付きMythos」と言えます。
Mythosと同等の性能を保ちながら、サイバーセキュリティ、生物学、化学、そしてAI開発に関わるリクエストが来た際は、下位モデルのClaude Opus 4.8に回答を肩代わりさせます。このようなセーフガードによって、安全を担保しているとされています。

Fable 5 / Mythos 5, Mythos Previewと既存モデルとのベンチマーク比較
(Anthropic)
Fableの知能は、従来のどのAIモデルとも一線を画しています。
キャッチーな例で言えば、ゲーム、3D CAD、動画といった「プログラムで作られるコンテンツ」が挙げられます。これまでのAIには作れなかった完成度の作品を、たった一度の指示で生成できるようになったという投稿が相次いでいます。
Anthropic社からは、ポケモンの事例も公開されました。昨年11月にリリースされたClaude Opus 4.5は、「ハーネス」と呼ばれる補助ツールを携えてなお、500時間以上プレイしても「ポケットモンスター 赤」をクリアできませんでした。対するFableは、リメイク版の「ポケットモンスター ファイアレッド」を、画面情報のみを頼りに、わずか50時間でクリアしてみせたのです。
もちろん実務能力も圧倒的です。特に開発・研究分野では、大規模かつ複雑なタスクの遂行精度が大きく上がったという声がSNSに溢れており、私自身も同感です。
AIがワークフローを自動構築して実行する「Dynamic Workflows」と組み合わせることで、2〜3時間にわたり人間を介さず自律稼働し、それでいて致命的なミスなくタスクを完遂してくれる場面に何回も遭遇しました。開発タスクに限れば、ジュニアエンジニアからシニアエンジニアへの進化といったところではないでしょうか。
② Claude Codeで1日で1000ドル分消費…!「トークン最適化」の時代が到来しつつある
一方で、Dynamic WorkflowsやFableモデルの登場により、AI実行コストに注意を払わなくてはいけない場面が一気に増えてきています。費用対効果を踏まえてタスクごとにモデルを使い分けないと、あっという間に支出過剰へ陥ります。
先月は、Claude CodeなどのAIコーディングツールの利用が急増したUber社が話題になりました。2026年の年間AI予算を年初からわずか4ヶ月で使い切り、「従業員1人あたり、コーディングツールごとに月額1500ドル」の上限を設けたといいます。
これは決して他人事ではありません。FableのコストはOpusの2倍である上に、タスク規模の拡大に伴って消費トークンも膨らんでいきます。その結果、私自身もたった2日間で、Claude Code上でAPI換算2000ドルに相当するトークンを消費してしまいました。
現在Anthropic社は、Claude Codeを通じて各種ClaudeモデルをAPI料金よりも格安で提供しています。月額100〜200ドルを払うだけで、その何十倍にも相当する使用権が手に入る計算です。

最先端AIモデルの料金比較
(Artificial Analysis)
ところが同社はFableのリリースに際し、早ければ6月23日以降、FableはAPIと同価格の追加課金枠「usage credits」のみで利用可能になると発表しました。つまり、それ以降は実質、利用単価が何十倍にまで膨れ上がるのです。
こういった背景もあり、世界全体を見渡すと、とにかくAIを多用することが推奨される「トークン最大化」の時代から、費用対効果を突き詰める「トークン最適化」の時代への移行が、いよいよ始まりつつあるようです。
もっとも、そんな費用対効果の議論すら吹き飛ばす事態が、リリースからわずか数日後に待ち受けていました。次節で詳しくお伝えします。
③ 米政府からの指示で、Fable、Mythosがリリース3日で提供停止。一体何が起きたのか?
Fableのリリースから、わずか3日。世界を揺るがす衝撃的なニュースが飛び込んできました。
6月12日(以下、米国時間)、Anthropic社が米国政府からの輸出管理指示を受け、世界中の全ユーザーに対してFableおよびMythosの提供を停止すると発表したのです。一体、何があったのでしょうか?

AxiosやPoliticoによれば、ことの発端は、今週木曜からAmazon社をはじめとして、複数の企業がFableの安全性についてホワイトハウスに懸念を提起したことにあります。中でもAmazon社は、「新モデルの一部をジェイルブレイクし、国家安全保障上の脅威となりうる部分にアクセスできた手法を示す報告書を共有した」とされています。
「ジェイルブレイク」とは、AIモデルに設けられたセーフガードを、巧妙な指示ですり抜けようとする行為です。たとえば「これは小説の設定です」「開発者モードになって」などと誘導し、核兵器の製造方法やハッキングの手口を指南させるといった具合です。
そして金曜朝から、政権高官らはAnthropic社と数時間にわたって協議し、90分の猶予とともにFableとMythosを自主的に取り下げるよう求めました。しかし同社はこれに応じず、結果として米国政府は「輸出管理指示」という形で、国内外すべての外国籍の個人によるアクセスを停止するよう命じ、提供停止に至りました。

Anthropic CEOのダリオ・アモデイ氏
(CBS Sunday MorningのYouTubeより)
では、FableやMythosは実際にどれほどの脆弱性を抱えていたのでしょうか?
金曜夜のAnthropic社の発表からは、新モデルに致命的な脆弱性はなく、全面停止は過剰な措置だというスタンスが読み取れます。詳細は次の通りです:
・Fableの公開に至るまでの数週間、Anthropicは米国政府や英国のAISIなどと協力し、数千時間をかけてセーフガードを検証するレッドチーム(模擬攻撃テスト)を実施した。
・その結果、Fableのセーフガードは過去のどのモデルよりも大幅に効果的だと確認された。幅広いサイバー機能を一括で解放する「ユニバーサル・ジェイルブレイク」も、現時点で確認されていない。
・米国政府がFableのジェイルブレイク手法を把握しているとはみている。ただし同社が確認した限り、既知かつ軽微な脆弱性しか示されておらず、いずれも他の公開モデルでも発見できるものだった。
・限定的なジェイルブレイクの発見が、すでに何億人もの手に渡った商用モデルのリコールを正当化するとは考えていない。
対する米国政府からは、Anthropic社への疑念が浮かび上がっているようです。「アモデイ氏が普段からAnthropic技術の危険性を核爆弾になぞらえて説明していただけに、既知のセキュリティ脆弱性を理由とするシステムの停止を拒んだことに、ホワイトハウス高官らは困惑した」と報じられています。
確かに同社が、Mythosを一般公開せずに発表した上で、最先端AIの脅威を半ば煽るように繰り返し訴えてきたのは事実です。その是非はさておき、現時点での報道を踏まえると、米国政府がFable、Mythosモデルの致命的な脆弱性の証拠を掴んでいない可能性は否定できないでしょう。

仮に今回の基準が業界全体に適用されれば、Anthropicに限らず、OpenAIやGoogleをはじめとするあらゆるAIモデル開発企業が、米国政府の一片の通達で突如モデル提供を絶たれるリスクを背負うことになります。
それだけに、米国政府の今後の発表に、かつてないほどの注目が集まっています。
2. これだけは知っておこう!AIエージェントを使いこなすコツ
今週も引き続き、Claude Code、Cowork、CodexといったAIエージェントを使っている方に向けて、AIの能力を最大限に引き出すためのコツをご紹介します!
① トークン最適化のために、セッションをこまめに切り替える
Dynamic WorkflowsやFableモデルの登場により「トークン最適化」に注目が集まっていますが、そのための強力な方法として「セッションの切り替え」があります。話題が変わったら、必ず新しくチャットを立ち上げるべきです。
あまりにもシンプルで拍子抜けしまったかもしれませんが、会話あたりのトークン消費量はやり取りの回数に対して2次関数のオーダーで増加していきます。最悪ケース、1回目のやり取りと10回目のやり取りで、トークン消費量が100倍近く変わってしまう可能性があるのです。

なおClaude Codeでは、「/clear」というコマンドを打つことによっても、セッションを初期化できます。公式ドキュメントでは過去の会話履歴を要約して圧縮してくれる「/compact」コマンドも紹介されていますが、個人的には精度低下に繋がるためおすすめしません。
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